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ミステリの祭典

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喪われた少女
ヒドゥン・シリーズ

作家 ラグナル・ヨナソン
出版日2020年08月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2020/08/24 21:27登録)
(ネタバレなしです) 2016年発表のフルダ・ヘルマンスドッティル三部作の第2作の本格派推理小説です。1987年秋、西部フィヨルドの(フィヨルドってノルウェーだけではなかったのですね)別荘で週末を過ごしに行ったカップルの女性が殺され、容疑者として父親が逮捕されます。そして1988年夏、4人の若者が孤島エトリザエイへと向かうのですがその1人は例のカップルの男性だっというプロットです。作者得意の人間ドラマが充実しており、地味ながらじわじわとサスペンスが盛り上がる展開はいいのですが、反面、解決があっけなさ過ぎです。容疑者数が非常に少ないので意外な真相を用意できないのは仕方ないのですが、どうやってフルダが真相を見抜いたかの決定的な証拠が説明されていないのは謎解きとしては残念レベルです。また真相を知ると第一の事件でカップルの男性が旅行に同伴していたことを警察が完全に見落としていたとしか思えず、あまりに杜撰な捜査にしか感じられませんでした。

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