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ミステリの祭典

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カウントダウン

作家 真梨幸子
出版日2017年02月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 HORNET
(2020/08/10 18:57登録)
 海老名亜希子は「お掃除コンシェルジュ」として各所で活躍し、今や年収7千万円を超える売れっ子。しかし本人は、実の妹に旦那を寝取られたり、会社勤め時代の気に入らない女が海外でセレブとして活躍していたりという境遇にストレスばかりがたまる日々。そんな彼女が、がんで余命半年という宣告を受けた。頼りにしている百貨店外商の薬王寺涼子とともに、半年の終活に向かおうとする亜希子だったが…

 一人語りで暴走していく女性を主人公に、周りがシッチャカメッチャカになっていくという典型的な真梨幸子作品。人の嫉妬心や見苦しさを赤裸々にかつコミカルに描いているところで面白く読み進められるが、いかんせんあまりにも展開がマンガ的大技(近しい人間が簡単に、次々に世の中の認知を得る成功を得るなど…)。
 ラストにそれなりに毒を仕込んではいるが、作品の形自体がテンプレート化されてきてしまっている感がある。

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