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ミステリの祭典

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街への鍵

作家 ルース・レンデル
出版日2015年08月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 HORNET
(2020/08/07 20:48登録)
 うーん…訳者の問題かもしれないけど…
 主人公・メアリの他に、ヤク中のホブ、犬の散歩屋のビーン、そして訳ありホームレスのローマン、という計4人の物語がそれぞれに描かれていくうちに、やがてそれぞれがつながりだして結末でスパーク…という手法はレンデルのある意味王道パターンであり、いつもの調子で前半は非常に面白く読めていたのだが…
 描写にこだわるあまりか、それとも描写を冗長にして真相の手がかりを紛れ込ませることが目的か、とにかくいろんなことがあいまいなままで進む中盤が長くて、正直次第に読むのに疲れてきた。その上、最後まで婉曲的な描写に終始して「明言」をしないため(これが訳者の問題かもしれないといった要因)、結局真相がわかりにくい!ホームレス連続殺人の真犯人は結局誰だったのか?ビーン殺害を指示した犯人は誰だったのか?私なりに理解はしているつもりだが、自信がないほどだ。
 「わが目の悪魔」からレンデルのサスペンスに魅せられて、好んで読み出したが、もっとストレートで分かりやすい方がよいかな。

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