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ミステリの祭典

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小説スパイラル 推理の絆2 鋼鉄番長の密室
小説スパイラル

作家 城平京
出版日2002年03月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 メルカトル
(2020/08/02 22:15登録)
四十五年前、密室で死んでいた鋼鉄番長は自殺だったのか、他殺だったのか?歩とひよのは謎の美少女・牧野千景のために、「熱き番長の時代」を揺るがす密室を開くことに…。果たして「鋼鉄番長の密室」は開くのか!?そして開いた先にあるものは!?ガンガンNETにて大好評掲載中の「名探偵鳴海清隆~小日向くるみの挑戦~」から一編も同時収録。
『BOOK』データベースより。

前作より一段階レベルが上がった作品に仕上がっています。ダサいタイトルですが、これがまた読ませます。番長三国志時代とか、作中で歩にうんざりさせたりするお茶目な一面も見せます。所謂自虐ネタと言いますか。それでも大真面目に書かれていて、好感が持てると同時にグイグイと物語に引き込ませる吸引力を持っていると思います。
密室の謎を一人で多重解決していますが、どれもよく考えてあり、結局いずれの解釈が正しかったのかは読者に秘せられていて、お好きなものを選択できるように出来ています。個人的には意外性の点から最初の推理を推薦しますね。

中編の『殺人ロボの恐怖』、これもまた良いですねえ。むしろこちらの方が本格度が増して、私としては本編よりも高得点を上げたいところです。バラバラ死体物の新たなバリエーションとして、評価したいと思います。所詮元ネタはコミックスだろうと相手にしない読者は、一度読んでみると出来の良さに驚くはず。ですが、犯人の意外性はありませんのであしからず。

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