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ミステリの祭典

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寄席殺人伝
宗正機シリーズ

作家 永井泰宇
出版日1998年08月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2020/07/22 21:45登録)
(ネタバレなしです) 1998年発表の宗正機シリーズ第2作で、アイドル的な人気を誇る若手の噺家が久しぶりの高座に上がりますが衆人環視状態の舞台上で毒死する事件を扱っています。落語界を背景にしたためか随所でダジャレが舞い、終盤には口演場面もありますが全体としてテンポは重く、ユーモア本格派とまでいきません。複雑な人間関係の割りに人物の直接描写は少なく、同じ人物が本名、昔の芸名、今の芸名で語られたりするし、落語界ではよくあるのでしょうが師匠の一字を使って似た芸名の弟子がいたりするので誰が誰だかなかなか理解できません。作者は「笑って泣かせる本格推理をやってみたかった」とコメントしてますが、こうも人物の描き分けができていないと読者は感情移入することができないのでは。

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