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ミステリの祭典

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絶品スフレは眠りの味

作家 チェルシー・フィールド
出版日2020年04月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 nukkam
(2020/07/01 19:29登録)
(ネタバレなしです) 2016年発表は珍しくもオーストラリア人作家のチェルシー・フィールドによるコージー派ミステリーのデビュー作です。主人公のイソベル・エイヴェリーもオーストラリア人ですが、舞台はアメリカなのはある意味残念。イソベルはオージー英語が混じるのを気にしているようですが日本語訳ではわかりませんし。イソベルが別れた夫の投資の失敗のつけで多額の借金を背負い、返済のために「毒見役」という高報酬だが危険な職業に就こうというのがコージー派らしからぬ設定です。闇金業者やストーカーに迫られたりしてますがイソベルはどこか能天気で、まだ見習い扱いなのに試験官をからかったりしていて悲壮感が感じられません(まあコージー派ですからね)。毒を盛られて重態に陥った仲間を救うため早く犯人を捕まえて毒の正体を突き止めなくてはという風変わりなタイムリミットのプロットはユニークです。しかし毒殺手段として殺し屋を雇うのもありという設定は本格派好きの私にはどうも合いません(真相はそうではありませんけど)。過激ではありませんが作風がやや下品なのも好みではなかったです。

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