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ミステリの祭典

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トップラン 第2話 恋人は誘拐犯

作家 清涼院流水
出版日2000年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2020/06/24 22:48登録)
「よろず鑑定師」と名乗る貴船天使が課したトップラン・テスト第1問をクリアした音羽恋子。第2の課題は、『明日届ける7500万円入りのアタッシェケースを自宅で2カ月間隠し通すこと』。しかし届いたのは「104」と書かれた1枚のハガキだった。またもや謎謎!?テン(10)・シ(4)―天使?さらに謎が深まる書き下ろし文庫シリーズ第2話。
『BOOK』データベースより。

第1話の次回予告通り、トップラン・テストの答え合わせがメイン。まあ、予想通りと言いますか、当然と言いますか、要するに模範解答、必ずしも優等生的ではありませんが、が高得点となっています。裏があるのかも知れないとは言え、出題者の目論見を読み取れば、それほど難解な問題ではありませんね。つまり、己を貫く信念を持っていて、尚且つ周囲と孤立しない順応性が求められている訳で、通底する問題の解答に矛盾があってはなりません。それにしても、やはり少量の情報を無理やり引き延ばした感は否めず、余計な描写が見られるのは減点材料です。

そして、ラストに漸く話が動きます。これはかなり急展開と言ってもよく、意外な人物が登場し、更に恋子の姉の銀子が誘拐されるという怒涛の結末を迎えます。この先どうなるかが気になるように工夫されていますが、もう少しテンポよく話を進めて欲しいものですね。

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