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ミステリの祭典

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トップラン 第1話 ここが最前線
トップランシリーズ

作家 清涼院流水
出版日2000年04月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2020/06/21 22:39登録)
2000年1月1日。新しい千年紀と同時にハタチを迎えた音羽恋子の眼前に現れた「よろず鑑定師 貴船天使」と名乗る男は、札束を取り出して言った。「このテストに回答したら99万円あげるよ」。突如渡された33問のトップラン・テスト―回答者に値段をつけるための人間鑑定試験??奇妙な謎が謎を呼ぶ、書き下ろし文庫シリーズ第1話。
『BOOK』データベースより。

主人公の恋子がマクドナルドで偶然会った、貴船天使と名乗る男の胡散臭い取引に乗り、人間鑑定試験を受けるという内容。試験と言っても単なるアンケートのようなもので、少なくとも怪しげな裏がある様には思われません。ごく普通の性格診断のようなもので、誰でもが分かる、これを選べば相手に喜ばれるであろう模範解答を繰り返し選択するのみです。他にもホームドラマのような一面もありつつ、果たしてこのよろず鑑定師は何者なのか、何が目的なのかがはっきりしない分、不安を煽ってきます。その意味ではサスペンス小説なのかも知れません。

そして、その鑑定結果は果たして巨額を手にするものであって、これは予想通り。期間内に貴船を探し出さなければならない条件をどうやってクリアするのかも、予想通りです。何の捻りもありません。ですが、まだ物語は始まったばかりなので、今後の展開が読めません。取り敢えず次回は鑑定試験の答え合わせが明かされるそうです。自分の身に照らし合わせて、どんな結果が出るのか気になるところではありますね。

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