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ミステリの祭典

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寄宿学校の天才探偵
ステイヴィ・ベル

作家 モーリーン・ジョンソン
出版日2020年05月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 nukkam
(2020/06/22 21:29登録)
(ネタバレなしです) アメリカのモーリーン・ジョンソン(1973年生まれ)が2018年に発表したヤングアダルトミステリー三部作の第1作となる本格派推理小説です。1936年に設立され、「特別な」少年少女が集められて自分のやり方で学ぶことができるエリンガム・アカデミーで1人の女生徒を悲劇的運命が待ち受けていることが示唆され、さらに学校創設者である大富豪の妻と3歳の娘が誘拐されます。それから約80年が経過し(2013年の雑誌記事が挿入されてます)、アカデミーに入学した16歳の少女ステイヴィがこの事件の解決を目指すというプロットです。多くの少年少女を登場させていますが、(少なくとも凡人読者の私には)その「天才」ぶりが発揮されているように感じません。ステイヴィについても然りで、古い手法ですけど推理に感心するワトソン役がほしかったですね。しかもステイヴィの探偵活動がなかなか描かれない展開のため、物語の間延び感は相当のものです。終盤になってようやく巻き返して本格派らしくなりますが、「続く......」で締め括られる結末の消化不良なことといったら!

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