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ミステリの祭典

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その妻

作家 明野照葉
出版日2012年06月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 斎藤警部
(2020/05/08 11:36登録)
「馬鹿じゃないの!」 本作の結末を驚きと見るか、驚き無しと見るか。。私は後者。おまけに終盤寄りからツイストレスエンドの嫌な予感に悩んだが、そこ行く迄とその後(終結部)の熱さにヤられた!! “からだの外側にではなく、内側に鳥肌が立ち、怖気が走っているような感じがした。。”  これで本気の反転が最後に隠れてたら相当な。。。 神田さん、蓮花さん、「妹」を始めとする親族たち、会社のおじさん、デザイン業界周り、、何もかもひっくり返す鍵を握れそうな人物がうようよしてるのに、もったいない。。 「馬鹿じゃないの!」 本作は、或る特殊な状況下で離れ離れに暮らす夫婦を廻る、疑惑と怨念と復讐の物語。いや、中心にいたのは本当に彼等か。。。?? 「馬鹿じゃないの!」 この強烈なサスペンスを引き摺ったまま本格ミステリ領域に雪崩れ込んで欲しかったなあ。それでも7点は行く。抜群のリーダビリティです。

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