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ミステリの祭典

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謎ジパング 誰も知らない日本史

作家 明石散人
出版日1996年01月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2020/04/26 22:25登録)
オムスビは、なぜ三角になったのか?日本最古の将棋駒は!?黄金の国ジパングの原資となった東経一四一度線上にひそむ金山、命を賭けた江戸の闘食会から邪馬台国、金閣寺伝説。古代から江戸時代まで、史実に隠された「日本の謎」を鮮やかに解き明かす。これぞ歴史推理の愉しみ。超絶面白ミステリの決定版。
『BOOK』データベースより。

面倒くさい、ややこしいのが苦手な人には決してお勧めできません。まるで学術書か論文の様な体を成している物も含まれています。
例えば、鯨統一郎の早乙女静香シリーズの様なストーリー性やユーモアとは無縁の世界です。一応、明石と村上の会話が軽妙であるのは救いですが、180を超える参考文献のほとんどが専門書や古書のせいもあり、全体の半分くらいは理解不能です。勿論個人差はあると思いますが、余程の歴史ファンでなければ通読に耐えられないかも知れません。

ただ、桃太郎のモデルは?何故お供が猿、雉、犬だったのか。麻雀には幻の大四元があったとする説。金閣寺の隠れた秘密。上杉謙信は空を飛びたかった。頼朝と義経は本当は仲が良かったなど、様々なあり得ないような仮説を大胆に論証して見せる剛腕ぶりは素直に凄いなと思います。
様々な日本の歴史の謎をディープに知りたい方だけ読むべき作品、でしょうかね。

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