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ミステリの祭典

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角の生えた帽子

作家 宇佐美まこと
出版日2017年09月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 びーじぇー
(2020/04/08 21:08登録)
一読してノスタルジアをおぼえる作品が多いことに気付く。日常の断片を切り取った内容よりも、過去から現在へ連綿と続く時間の中で、得体の知れない闇が醸成され、「今」の肩を叩くような作品が多いからだろう。
いわゆるショッカー型のホラーとは異なり、読み手は自分を取り巻く世界が次第に妖しく変容していく気分に陥るはずだ。闇を覗き込む恐ろしくも甘美な体験がそこに生まれる。
筆力と幻視の力の双方が高いレベルで融合した、国産怪談/ホラー短篇集の一大収穫に違いない。

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