home

ミステリの祭典

login
とくまでやる
とくシリーズ

作家 清涼院流水
出版日2004年08月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2020/04/02 22:40登録)
夏休み開けの2学期早々、フレアとクレア、双子の姉妹の通う名門女子高・聖光女学院の生徒が連続で自殺した。その週末、近くのビデオ屋で働く出有特馬の周囲でも、不可解な連続自殺がスタートする。
毎日、必ず1人ずつ自殺する。この異常な事件は、本当に自殺連鎖なのか、それとも連続殺人か?特馬は、相棒の山本新悟や双子姉妹と事件の真相を探るが……。
Amazon内容紹介より。

1日に起こった出来事を見開き2ページで描き切り、1日一人ずつ自殺していくという、一風変わった趣向のミステリ。果たしてそれが本当に自殺なのか、何故自殺するのかといった肝心の謎に関して、既に放棄してしまっている時点でダメ。まさに竜頭蛇尾というに相応しい作品となっています。まあそこが流水らしいってことなんでしょうが。だから本格ミステリと思って読むの間違いで、あくまでライトノベルとして楽しむべきだと思います。

ご本人はあとがきなどで自信のほどを誇示しておられますが、自身の著作の中でそこまで重要な位置にあるとは思えません。アイディアは認めて良いでしょうが、中身が薄いです。敢えて言えば、登場人物の個性が明確に描かれているのがせめてもの救いですね。仕掛けが子供騙しで、ハウが不明だしホワイもいい加減に感じました。

1レコード表示中です 書評