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ミステリの祭典

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質屋探偵ヘイガー・スタンリーの事件簿
質屋探偵ヘイガー・スタンリー

作家 ファーガス・ヒューム
出版日2016年12月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点
(2022/02/09 20:56登録)
全12編からなる連作短編集で、連続性がかなり強調され、目次も章立てになっています。第1章『ヘイガー登場』は章題にもかかわらず、ヘイガーが質屋で働くことになった顛末にとどまらない結末をもった話になっていますし、それは第12章『ヘイガー退場』も同じです。この最終章では、それまでに出てきた何人かの登場人物が集まり、事件が展開されます。
原題はただ "Hagar of Pawn-Shop" となっていて、確かにヘイガーは名探偵的な才能を発揮することも多いのですが、必ずしも探偵役とは限りません。クイーン編『犯罪の中のレディたち』にも収録された『一人目の客とフィレンツェ版ダンテ』、それにもう1編『五人目の客と銅の鍵』は暗号ミステリですが、結末にひねりを加えていて、特に後者はヘイガーの推理の後に起こる出来事が話を盛り上げます。そのような二重構造の話は他にもいくつかあり、なかなかバラエティに富んだ作品になっています。

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