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ミステリの祭典

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苦い娘
「アーバン・リサーチ社」シリーズ

作家 打海文三
出版日2005年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 レッドキング
(2020/03/24 08:19登録)
「アーバンリサーチ社」シリーズ(といっても主役は毎回変わるが)第四弾。作者で一番それらしいハードボイルド。小印刷会社の倒産をめぐり、19歳女工員、倒産整理屋、汚れ探偵、汚れ警官、暗黒売春組織ボス、娼婦、殺し屋まがい用心棒、女詐欺師等が入り乱れドタバタとサスペンスして、それでいてしっかりミステリもしている。登場人物が悉く「汚れ」なのに、心グチャグチャに「純情」で、全然「ハードボイルド=固ゆで」されていないのは、ジェイムズ・エルロイ系統かな。社会的に見た事件それ自体の規模の小ささが、登場人物達の「みじめさ」に釣り合っている。悪役ボスキャラの「母も妻も娘も娼婦で、少年時代に母親のポン引きしてた」ってキャラ設定がうまい。
※元題「ピリオド」(1997年)を2005年に改題出版。

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