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ミステリの祭典

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影の探偵
影の探偵シリーズ

作家 藤田宜永
出版日1994年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2020/03/19 09:47登録)
女探偵、唐渡美知子と、謎の探偵、影乃とが、美知子自身に対する狙撃をきっかけに、その事件や殺人事件を追う。
唐渡が主人公で、影乃が準主人公で主人公を支える片腕なのかと思っていたが、読み進むうちに、じつは違うことがわかってきた。タイトルをまともに見ていなかったようだ。

最初のうちは本格ミステリーかと思っていた。
謎が深まるにつれ登場人物が増え、本格性が薄れ、アクション場面が増え、ふつうのハードボイルド・ミステリーになってくる。
序盤に名前だけが登場する怪しき人物が、どんなに待ってもなかなか出てこない。このあたりは謎めいてうまいが、中盤ごろから、ワルらしき人物が多く登場し、宝探し的な要素も出てきて、ドタバタしてくる。
事件の背景が意外に凄いのには驚かされる反面、期待外れな面もあった。

プロットは凝っているともいえるが、ごちゃごちゃしすぎの感もあり、評価は、中の中ぐらいか。

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