home

ミステリの祭典

login
灰姫 鏡の国のスパイ

作家 打海文三
出版日1993年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 レッドキング
(2020/02/13 18:19登録)
普段はスパイ物なんてまず読まないが、この作者のデビュー作にして「第十三回横溝正史賞優秀作」なので読んでみたら面白かった。外務省くずれの諜報売買企業社員達を中心に、北朝鮮地下組織、その反体制組織、米国CIA等が複雑に入り組んだ暗躍を行う国際スパイミステリであると同時に、組織内闘争のミステリであり、謎の北朝鮮工作員「灰姫」をめぐる歴史ロマンミステリでもある。
が、この作品、何と言っても「灰姫」とは誰なのかのフーダニットミステリであった。「『反体制組織』に偽装した『体制地下組織』」に偽装した「反体制組織」・・合わせ鏡のように無限に反転する正体、結構ミステリしてた。

1レコード表示中です 書評