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ミステリの祭典

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The Talleyrand Maxim

作家 J・S・フレッチャー
出版日2017年05月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 mediocrity
(2020/01/23 00:45登録)
1920年出版、全28章
<冒頭のあらすじ>
とある弁護士事務所。ボスのEldrickは既に帰宅して若手弁護士のPrattが一人残っていた。そこに突然、81歳の古本屋が息を切らしてやってきた。
「2年前、遺言を残さず、自社工場の煙突落下によって亡くなった資産家を覚えているだろう。当時、町はその話題で持ちっきりだったからね。さっき彼の相続人に売ってもらった故人の本を調べていたら、中から見つかったんだよ、遺言状が。しかも、作成日時がなんとあの事故の起こった日。とりあえずボスに連絡してくれ。」
PrattはEldrickに電話をかけるが連絡が取れない。諦めて部屋に戻ると・・・・なんと古本屋は突然死(これは自然死)していた。Prattは彼のポケットから遺言状を取り出す。

<少しだけネタバレあり>
今まで読んだこの作家の作品はサスペンスに投票したのですが、これはスリラーでしょう。上のあらすじの後、Prattは遺言書を元に相続人をゆすりにかかります。その後は、重要人物だけでも10人ほどが登場し、視点が刻々と切り替わるので全く飽きません。特に最後の数章は、まさにページをめくる手が止まらない感じでした。
この作家の悪い癖、終結の説明不足感もありません。読後感は爽やかすぎるレベルで良いです。
1つ文句を言うと、遺言書の複製が見つかったタイミングが都合よすぎ。あと、煙突落下事故の裏にもう一ネタあったらもっと良かったのにとは思います。

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