home

ミステリの祭典

login
殺害者のK
キンジー・ミルホーン

作家 スー・グラフトン
出版日1998年01月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点
(2020/01/15 20:07登録)
1994年に発表され、翌年のシェイマス賞を受賞、またアンソニー賞にもノミネートされた作品です。
しかし、これは個人的には駄目でした。いや、全体の8割を過ぎるあたりまでだったら、充分おもしろく、6点はかたいと思っていたのです。警察では一応殺人と推定しているというぐらいで、死因を断定できない事件の捜査を、キンジーは家族から依頼されます。事件は地味ではあるのですが、死者の生活を明らかにしていく地道な捜査過程の中で、さらに新たな事件が起こってという展開は楽しめます。
ところが最後の方になって、これをどうまとめるのだろうと心配になってきたのですが、心配は的中し、犯人は特定されるものの、事件全体像はなんとなくあいまいなままなのです。途中で出て来る謎の大物人物の組織の正体も不明なままですし、第2の事件の最終的な原因も説明されません。なんとも中途半端な結末でした。

1レコード表示中です 書評