ハワイアン・ジゴロは眠らない |
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作家 | 喜多嶋隆 |
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出版日 | 1994年03月 |
平均点 | 5.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 5点 | 臣 | |
(2019/11/25 12:34登録) ハワイに住む、日系三世のエリーこと比嘉絵理子の軽ハードボイルド連作短編集。 エリーは日系の女子大生だが、休学してホノルル市警のアンダー・カバー(秘密捜査員)に就いている。捜査対象は、現地に住む日本人か、日本人観光客に関する。 全作、男女絡みのミステリー(といえるのかな?)。エリーは自ら推理しながら捜査し、あっという間に真相にたどりつく。いちおう手がかり的なものはあるが、推理はほぼ直感といってもいいだろう。 被害者(といっても殺人はなくレイプや強盗の被害者)は、全作、若い日本女性。彼女らは観光客だったり、現地人だったりするが、考えが浅はかなため事件に巻き込まれてしまい、それをエリーが救い出し解決する。みんな、このパターンだ。 安直なスタイルだが、テンポがよく、アクションもあって、飽きずに、ほどほどに楽しめた。 ハワイの風俗は、行ったことがないので知らないが、不良サーファーや現地のチンピラ、海兵隊くずれなどが登場し、なんとなくそれっぽい感じが出ていたような気がする。 時代は1990年代で、以前に読んだ、ハワイの秘密捜査員、鹿野沢ケイの「フィリップ・マーロウの娘」よりちょっとだけ新しい。「フィリップ」ほど、古き良き時代への郷愁は感じられなかったが、当時人気のあった、ホイットニー・ヒューストンやフィル・コリンズの名前が出てきて、懐かしく感じられた。 |