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ミステリの祭典

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月の光を飲んだ少女

作家 ケリー・バーンヒル
出版日2019年05月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 まだ中学生(仮)
(2019/11/10 10:03登録)
ファンタジーでありながら一風変わった物語。類を見ない着想、破綻のない構成、魅力的なキャラクター、内包する思想性などで2017年ニューベリー賞に輝いた。
毎年魔女に赤ん坊を捧げなければならない町があり、悲しみに閉ざされていた。だが事実は、赤ん坊は心優しい魔女たちに助けられ他の町で幸せに暮らしていた。ある年、助けた赤ん坊にうっかり月の光を飲ませてしまい魔力を持つようになって・・・。
魔法使い=卓越した能力の持ち主とはいえ幸せとは限らず、権力者は人知れぬ不幸を背負っている。「力」は使い方によって人々の幸不幸を左右する。本書の示唆するところは深く、優れたエンターテインメントの要素も併せ持ち、比類のない面白さ。

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