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ミステリの祭典

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殺意の日曜日
女私立探偵シャロン・マコーン

作家 マーシャ・マラー
出版日1993年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2019/10/20 22:50登録)
初期作品では普通にかわいい感じの女性だったシャロン・マコーンも、元恋人のDJを思い出して感傷的になったり、事件関係者に対して激高しそうになったりすることはあっても、ずいぶん落ちつきが出て来て、ある程度貫録を感じさせるようにもなってきています。前回読んだ次作『カフェ・コメディの悲劇』に比べると、事件自体が最初の殺人は明らかに故殺(一時の激情による殺人)と思われますし、最後も次作のような派手な展開にはならず、地味目なところも、本作のシャロンが特に大人びた感じに思える理由でしょうか。まあパレツキーのヴィクと比べると、運動神経の方はたいしたことはなさそうですが。
巻末解説には、マラーはロス・マクドナルドからの強い影響を自認していることが書かれていますが、本作の人間関係やクライマックスなど、確かにそうだと思わせられます。ただ、ロス・マクに比べると、謎解きを鮮やかに見せる手際には少々欠けます。

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