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ミステリの祭典

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オリシャ戦記

作家 トミ・アデイェミ
出版日2019年05月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 まだ中学生(仮)
(2019/10/06 14:08登録)
オリシャ王国のサラン王は「魔師」たちから魔法を取り上げ、彼らを支配し、徹底的に抑圧する。ところが、魔法の復活を可能にする巻物が発見される。
父サランに大切な友人を殺された王女アマリは、その巻物を盗んで逃亡。そして、魔師の血を引くゼイン、ゼリィの兄妹と出会い、3人は、あらゆる魔力をよみがえらせようとする。その中でゼリィが魔法の力に目覚めていく。ところがアマリの兄イナンが父親の命を受けて3人を追ってくる。
行く先々で武力と魔法の戦いが繰り広げられるが、途中でイナンが自分の内にひそむ魔力に気づき、ゼリィに心をひかれるところから物語が暴れ始め、思いもよらない方向に走り出す。エンディングで驚き、著者のあとがきを読んで「この本に描かれた痛みや恐れや悲しみや喪失はすべて現実です」という言葉にはハッとさせられた。

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