home

ミステリの祭典

login
八月の消えた花嫁
殺意のバカンスシリーズ

作家 野村正樹
出版日1989年01月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2019/09/16 20:33登録)
(ネタバレなしです) 1989年発表の「殺意のバカンス」シリーズ第2作の本格派推理小説です。今回の舞台はタヒチで(但し後半は東京に舞台が移ります)、雑誌の読者特派記者に応募して当選した村上加奈子(速水敏彦は行けないのでちょっと不満げです(笑))が現地で事件に巻き込まれます。軽薄な観光ミステリーかと思ってあまり期待しないで読んだのですが、確かに観光要素もあって緩さを感じる場面もありますが謎解きプロットは意外とがっちりしてました。舞台設定は決してお飾りではなく、タヒチを選んだ理由がきちんとしていますし巧妙な手掛かりに基づく推理が光っています。なお集英社文庫版の巻末解説は犯人の名前こそ明かしていないものの、中盤の事件の被害者や後半に判明する秘密をばらしてしまっているので先には読まないことを勧めます。

1レコード表示中です 書評