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ミステリの祭典

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パリに消えた花嫁

作家 長井彬
出版日1989年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2019/09/11 21:19登録)
(ネタバレなしです) 1989年発表の本格派推理小説です。結婚式間近だというのに婚約者の男性へ何も告げずに女性はヨーロッパへ旅立ちます。男性は当然不満を抱くのですが調べていくと旅行を企画手配した会社は架空の存在だったことが判り、女性への不信と同時に不安が芽生えます。ミステリーのテーマとして盛り上げるのが難しい失踪事件を扱っていますが、読者に対してのみ「女性からの届かなかった手紙」を随所で提示しているのがちょっとした工夫になってます。使われたアリバイトリックを「地球規模の密室」と表現しているのにはどう突っ込めばよいのか困ってしまいますし(笑)、謎解き伏線を前もって提示しているとはいえ犯人がアリバイを主張した瞬間に待ってましたとばかりに探偵役がトリック説明を開始する電撃的解決もいやはや何ともです(笑)。

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