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ミステリの祭典

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名古屋駅西喫茶ユトリロ

作家 太田忠司
出版日2016年12月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 makomako
(2019/08/30 07:45登録)
 名古屋駅西というところは名古屋人にとってはちょっと特徴があったところなのです。わたしも子供の頃はここへ入ってはいけませんとよく言われていました。現在は新幹線が通って、小汚かった小屋のような建物が一掃され、新しい街となっています。この辺りの名古屋弁はきつい(よくなまっているというべき)、まさにこの物語に出てくるような言葉でしゃべる人がいっぱいいます。私もこのあたりに勤めたことがあるので、今ではあまりない強力な名古屋弁に出会うことがしばsっしばありました。私は名古屋人ですので何の不自由もなく同じ言葉でしゃべっておりましたが、関西人が関西で関東言葉でしゃべるとなんだか気取って見えるように、この辺りの方お年寄りには名古屋弁でしゃべらないと本当のことは通じないような気がします。
 ところで本作品ですが、実に軽い話ばかりでスラスラ読めます。謎も大したことはありません。主人公の大学生は私にとっては学校の後輩のようなやつでこれまた親しみがわきます。
 東京の街の紹介が全国版のテレビで紹介されていますが、これを読んで名古屋の街も少しは親しんでくださるといいなあ。

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