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ミステリの祭典

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キャラねっと 愛$探偵の事件簿
【キャラねっと】

作家 清涼院流水
出版日2004年03月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2019/08/25 22:43登録)
全世界で大人気のオンライン学園R.P.G.「キャラねっと」。学園生活をバーチャルに体験できるその仮想世界は、カワイイ妹のために俺がつくったもうひとつの現実。すべてはカワイイ妹のため。だが、あの小僧が現れてから俺の世界、そして妹への愛が壊れ始めた…「密室連続殺人」から始まった「キャラねっと」での不可解な3つの大事件に「探偵アイドル」が挑む。流水大説新境地!読者を巻き込むデジタル世代本格ミステリ。
『BOOK』データベースより。

Amazonでのあまりの評価の高さに驚きました。少数意見とは言え、R.P.G.世代のゲーマーには持って来いの作品かも知れませんが、ゲームに関心のない私にはそこまでとは思いませんでした。ただ、流水大説の無駄な壮大さが消えて、かなり読みやすくなっていることは確かです。キャラも馴染みやすく、肩の力を抜いて読めますが、一方で事件発生までとそこから解決までが若干退屈で冗長な感は否めません。

三作の中編で構成されていますが、いずれも『スニーカー』に連載されたものなので、説明が重複する点が多く、通して読んだ場合結構な水増し感を覚えます。又、ノベルスで570ページという長尺の割には内容はかなり薄いように思います。どちらかと言えば、不可能性の高い事件の不可思議性や緻密な推理よりも、キャラクター小説、或いは青春小説としての意味合いのほうが高いので、本格志向の読者には不向きでしょう。

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