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ミステリの祭典

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黄河遺宝の謎を追え!
埋宝伝説シリーズ 旧題「黄河遺宝殺人事件」

作家 荒巻義雄
出版日1988年03月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2019/08/14 20:22登録)
(ネタバレなしです) 1988年発表の埋宝伝説シリーズ第3作です。この後シリーズ作品は2作が発表されていますが探偵役の牧良男の登場は本書が最後で、シリーズ次作では別の人物が探偵役になります。事件現場に謎の記号や暗号のようなものが残され、被害者によるダイイングメッセージではないことから何のために残されたのかという謎も加わります。写真や図柄が豊富に掲載され、結構早くに「あとで思うと、すでにこの段階で、事件解明の手掛かりは出揃っていたのだ」という文章が挿入されるなど前半は本格派推理小説の要素が濃いです。しかし後半になると冒険スリラー風に展開します。メッセージの謎解きは専門知識が求められるのでまず一般読者にはハードルが高過ぎそうだし、推理よりも自白による説明が多いので何が「事件解明の手掛かり」なのかよく判りません。おまけに偶然の要素がいくつも重なった真相なので本格派を期待する読者には勧めにくいです。

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