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ミステリの祭典

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死体のない事件
ビーフ巡査部長

作家 レオ・ブルース
出版日2000年03月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 nukkam
(2016/09/15 18:02登録)
(ネタバレなしです) 1937年発表のビーフ巡査部長シリーズ第2作でパット・マガーの「被害者を捜せ!」(1946年)を先取りしたかのような被害者捜し趣向の本格派推理小説です。このアイデアは秀逸ですが新樹社版の巻末解説にあるように犯人の計画が杜撰過ぎると思います。また被害者候補として行方不明者を色々と登場させるのはいいのですがあまりにも次々と発見されてしまうので誰が被害者なのか容易に見当がつき易くなっているのは惜しまれます。謎解き場面まで何人かは行方知れずのままにしておくような工夫があれば少しは意外性を演出できたのではと思います。とはいえminiさんのご講評で指摘されているようにアイデアの先見性をまずは誉めるべき作品でしょう。

No.1 5点 mini
(2008/10/29 10:07登録)
新樹社はレオ・ブルースを三冊も出しているが、小さな書店では並ばない新樹社だった為に日本で人気になり損ねた面もあると思う
レオ・ブルースという作家は新本格しか読まないような本格オタクにも受けそうな作家だけに惜しい
ブルースの代表作とよく言われるのは「三人の名探偵のための事件」だが賛成できない
「三人の名探偵」は悪く言えば単なる物真似ミステリーであり、ブルースらしいヘソ曲がりな特徴が充分に発揮されているとは言えないからだ
特徴がストレートに発揮されているのはこの「死体のない事件」だろう
真相はちょっと勘の働く読者なら見抜いてしまうだろうが、書かれた時代を考えると、よくこんな仕掛けを思い付いたものだ

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