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ミステリの祭典

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恐ろしき凝視

作家 甲賀三郎
出版日1999年07月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 蟷螂の斧
(2019/06/23 22:24登録)
12篇の短編集。夢野久作氏の「江戸川乱歩氏に対する私の感想」の中で紹介された『従弟の死』~純日本式の「良心の遊戯のモノスゴサ」がズンズン開発されつつあることを知った~を拝読。複雑なプロットを駆使した本格短篇の佳作です(9点)。それより驚いたのは、1926年海外某有名作品が発表されたのと同時期に、同トリックがこの作品で用いられていることでした。海外作品はメイントリックとしていますが、本作はサブトリックでした。ああ、なんと勿体ないこと!(笑)。「魔の池事件」と「黒衣を纏う人」がまあまあ面白かった。その他はやや落ちる印象。ご都合主義というより、探偵小説として成り立たないのではないかという作品もあったのが残念な点です。

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