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ミステリの祭典

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スキュデリー嬢
別題『マドモワゼル・ド・スキュデリ』

作家 E・T・A・ホフマン
出版日1956年09月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 弾十六
(2019/06/22 09:06登録)
1819年作。河出文庫(電子版)で読みました。読みやすい上質の訳です。
これ「探偵小説」かなぁ。事件自体やトリックめいたものは探偵小説風味ですが、主人公のスキュデリ嬢(73歳)は推理するわけではありません。やはり「史上最初の探偵小説」という称号はポオの『モルグ街』がふさわしいですね。
ブランヴィリエ夫人と火刑法廷が不気味に登場します。熱情的に取り憑かれた人物造形がホフマンらしくて良い。展開も実に見事。ルイ十四世の宮廷絵巻が頭に入ってるとなお楽しめます。
1680年秋の事件。終わりの方に出てくる1000ルイの金価格による概算は、1 Louis d’orコインが純金6.75gなので金基準(1960)で3983円、仏国消費者物価指数基準(1960/2019)は10.75倍なので、1ルイの現在価値は42817円。1000ルイだと4281万円になります。

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