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ミステリの祭典

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ジュリエットXプレス

作家 上甲宣之
出版日2006年09月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2019/06/17 22:07登録)
新年のため携帯電話が、現在つながりません―。高校の寮で平和に年明けを過ごすはずだった佐倉遙。だが大晦日の深夜、予期せぬ訪問者は彼女にこう告げる―「これから殺人フィルムの噂を語ろう」。しかしそこに血まみれになっている少年が飛び込んできて!?一方同じ頃、遙のルームメイトである真夕子はある事情から誘拐された子供を寝台特急でさがし、さらに寮から数百メートルを隔てた家では、智美が残忍な強盗に襲われていた!大晦日の23:45。すべての物語はここから始まる!携帯が通信規制でつながらない今、3人のヒロインの運命は?接点がない3つの物語が少しずつ絡み合いひとつになって、45分後にはあらゆる想像を超えた衝撃の結末へ―『24』を超えるリアルタイムノベル。
『BOOK』データベースより。

まさにジェットコースターのように乱高下するそのスピード感は比類なきものと思われます。ただ、てんこ盛りの内容に反していかにも枚数が少なすぎて、一気読みしないと急展開に付いて行けないところが欠点と言えなくもありません。
三人の女子高生が、一見全く関係なさそうな事件に巻き込まれ、最後にはそれぞれが繋がりを持ってくる構成となっており、読みどころ満載です。そこここにミステリ的な仕掛けが施されて、はっ?となるシーンもあったり肩の力を抜いて楽しめます。短いせいか、どうしても物足りなさも感じますが、まあよく考えられたプロットと言えると思います。サスペンスフルな好編ではないでしょうか。

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