home

ミステリの祭典

login
ブルー・シティ
私立探偵ダン・フォーチュン

作家 マイクル・コリンズ
出版日1984年08月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2019/06/13 00:14登録)
ブルー・シティと言えば、ロス・マクドナルドの『青いジャングル』(別題『憂愁の街』)の原題ですが、本作の原題は実は “Blue Death”。最後近くで、「もう死んだも同然さ。憂鬱な死だ」というセリフが出てきます。
国際金属精製株式会社(IMR)の担当者が、ガレージの土地貸借契約更新手続で面会を求めても会おうとしない、という事件ともいえないようなことで、ダン・フォーチューンは昔知っていた女から依頼を受けることになります。しかし当然それだけで終わるはずもなく、依頼人の夫が瀕死の重傷を負わされ(病院で数日後死亡)、さらにIMR内部のトラブルが少しずつ明るみに出て来ることになります。
人間関係や過去の事件とのつながりなどがかなり複雑で、その収拾は今一つ鮮やかさに欠けるように思いました。またフォーチューン自身、何度も襲われることになるのですが、その襲撃者の正体も理由も、拍子抜けでした。

1レコード表示中です 書評