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ミステリの祭典

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悪魔の呼気

作家 由良三郎
出版日1990年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2019/06/10 23:24登録)
(ネタバレなしです) 1990年発表の本格派推理小説で、タイトルはちょっと不気味ですが中身は怖い要素は全くなく、主人公で探偵役の祖父と孫娘のコンビの会話にはユーモアが混じっているほどです。トリックに工夫しているのはこの作者らしいですが、一方で舞台となる老人ホーム描写のリアリティーがいまひとつに感じられるのもこの作者らしいというか...。まあ謎解きを活発にするためにはうるさいぐらいの高齢者たちを揃えて会話をにぎやかにする方が都合よいのかもしれませんが。細かい粗(あら)は気にせず次から次へと仮説が組み当てられてはひっくり返される謎解き展開を単純に楽しみながら読むのが正解なのでしょう。もっとも事件解決後のまさかの締めくくりはいくらなんでも蛇足ではという気もしますけど。

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