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ミステリの祭典

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文豪ストレイドッグス 探偵社設立秘話 
文豪ストレイドッグスシリーズ

作家 朝霧カフカ
出版日2015年04月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2019/06/06 22:23登録)
今から十余年前、横浜で用心棒として名を馳せる銀髪の一匹狼がいた。その名は福沢諭吉。彼は妙な成り行きから、傍若無人で破壊的に人の話を聞かないが、超天才的な推理力を持つ少年・江戸川乱歩の面倒を見るはめに。警護のため福沢たちは殺人予告のあった劇場へ赴くが、殺人は劇の舞台上で、見えない何者かの手によって引き起こされて…!?武装探偵社始まりの物語と、中島敦入社前夜の探偵社の様子を描く、豪華2本立て!!
『BOOK』データベースより。

短編+中編の構成。
短編の『ある探偵社の日常』は武装探偵社の入社試験の方法について、ああでもないこうでもないと議論する、ある意味前説のようなものです。国木田独歩、太宰治、谷崎潤一郎、与謝野晶子といった異能探偵たちの個性のぶつかり合いが読みどころですが、一応紆余曲折がありそれなりに楽しめます。

本題は福沢諭吉と少年江戸川乱歩の出会いと殺人事件の二連発を描いた『探偵社設立秘話』でしょう。ミステリとしては突っ込みどころが多すぎて、何とも言いようがありませんが、キャラクター小説としては諭吉と乱歩を等分に描いており、それぞれ違った能力を発揮してなかなかの面白さを見せてくれます。まあ、あくまでコミックスの小説版ですから、そこはそれやはりコミックスの域を出ていない感触はあります。ちなみに、佐々木琴子がハマっているシリーズ(もちろんコミックスのほう)でもあるそうですよ。小説より漫画のほうが面白いのかも知れませんね。

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