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ミステリの祭典

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困った作家たち
編集者桜木由子の事件簿

作家 両角長彦
出版日2018年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 名探偵ジャパン
(2019/06/01 19:19登録)
とある出版社の文芸担当編集者桜木由子が、遭遇する出版会における様々な事件を、探偵の鶴巻とコンビを組んで解決していくという内容の短編集です。短編の途中に、文庫換算で二~三ページ程度のショートショートが挟み込まれているという変わった構成の短編集です。
「最終候補」
「盗作疑惑」
「口述密室」
「死後発表」
「公開中止」
「偽愛読者」
の六編です。(ショートショートは割愛)

タイトルや各編のタイトルから、中山七里の『作家刑事毒島』を思い浮かべる方もいるかと思いますが、(私もそうでした)全然違っていて、こちらには向こうの売りである「毒」がありません。まったくなくはないのですが、『毒島』が即死の劇毒だとしたら、こちらは腹痛を起こす程度のものです。

どこかで目にしたことのある作者だと思ったら、「ラガド」の人だったのですね。百八十度違った作風で気づきませんでした。
収録作品はどれも平均して、お仕事小説としてもミステリとしても「5点」くらいの可もなく不可もないものばかりです。ベストは結構凝った仕掛けが効いている「盗作疑惑」でしょうか。

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