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ミステリの祭典

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法水麟太郎全短篇
法水麟太郎シリーズ

作家 小栗虫太郎
出版日2019年05月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 nukkam
(2019/05/11 22:10登録)
(ネタバレなしです) 法水麟太郎シリーズの中短編は1933年から1937年にかけて全部で8作書かれており何度も単行本に載っていますが分冊掲載がほとんで、意外にも全作を短編集1冊にまとめたのは河出文庫版(2019年)の本書が初かも知れません(正確に調べたわけではないので間違っていたらすみません)。奇書と評価されている「黒死館殺人事件」(1934年)に挑戦する前の入門編として読むのもよしでしょう。ページ数が少ない分「黒死館殺人事件」より早く読み終えれるのは間違いなし、しかも筋を追うのも大変な難解さは中短編であっても超弩級ですので本書でうんざりされた方は「黒死館殺人事件」には手を出さないことを勧めます。読んで疲れた上にほとんど内容を理解できませんでしたが、その中では1番読みやすかった「国なき人々」が個性を感じられず「後光殺人事件」や「失楽園殺人事件」の方があまりの奇想に印象に残っているのですから私の感性も(もともとアブノーマル気味ですが)かなり麻痺してしまったようです。

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