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ミステリの祭典

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丹後鳴き砂殺人事件
尾高一幸シリーズ

作家 草野唯雄
出版日1990年05月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2019/04/16 21:18登録)
(ネタバレなしです) 1990年発表の尾高一幸シリーズ第8作の本格派推理小説です。マンションの一室で男性が女性(素性は明かされません)に毒殺される場面で幕開けしますが、これは何と感想したらよいのか...。犯人が立ち去った後、現場に男性が忍び込み、さらに女性(犯人とは別人)がやってきて(男性は隠れます)何と既に死んでいる被害者を撲殺、続いて新たな男性が侵入して今度は被害者をベランダから放り投げます(三者三様ならぬ三者三殺)。短時間に何人もの人間が犯行に及びしかも互いに全く顔を合わせない、偶然と言うにはあまりにもとてつもなく計画的と言うにはあまりにも綱渡りです。これを見破る尾高は「合理的な解釈」と主張していますが、いやいやこんな途方もない出来事は合理的に推理できるわけないでしょと突っ込みたくなるような怪作でした。

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