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ミステリの祭典

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放課後のジュラシック 赤い爪の秘密

作家 森晶麿
出版日2018年10月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 まだ中学生(仮)
(2019/04/04 19:18登録)
自らを「小説家」ではなく「虚構家」と名乗ることが多い著者のYA小説。恐竜は絶滅しておらず高度な知能を持ちつつ現代社会に生息するという設定に謎解きの要素が絡む物語からは、読者が子供でも本気な著者の姿勢が感じられる。
恐竜と謎解きのモチーフは、「虚構家」の巧みな筆によって上質なエンターテインメントに融合されているが、特筆すべきは作中で、登場人物たちが虚構である恐竜映画のシーンを引き合いにしてその行動を左右しているところ。
著者は「虚構」こそが世界を変える原動力であると言いたいのかもしれない。想像力や妄想力たくましい多感な少年少女にこそ読んでもらいたい一冊。

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