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ミステリの祭典

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硝煙に消える
ニック・ステファノス

作家 ジョージ・P・ペレケーノス
出版日1997年01月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点
(2019/03/28 23:32登録)
ギリシャ系のアメリカ作家ペレケーノスのデビュー作。
エルロイやヴァクスと比較されることが多いそうですが、エルロイとの接点は1996年に始まる「D.C.カルテット」シリーズにあるのでしょう。1992年の本作は、ヴァクスとの共通点をある程度感じさせます。ある程度ぐらいにとどまるのは、ヴァクスのハードなアウトロー世界とは全く違うからで、クライマックスになるまで、激しいヴァイオレンスはありません。しかしミステリとしてのプロット自体はシンプルで、本筋とは関係ない部分が多く、それでいてその脇道が決して無駄でなく小説の魅力となっているところが共通しています。後、ロックを中心とした音楽がずっと流れているのがこの作家の特徴でしょうか。言及されるミュージシャンではエルヴィス・コステロ等ごく一部しか聴いたことがないのですが。
最後の犯人の「意外性」だけは、あまり感心しませんでした。

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