(2019/03/30 17:16登録)
(ネタバレなしです) お茶と探偵シリーズはどの作品もお茶やお茶菓子の描写がたっぷりですが英語タイトルは必ずしもお茶が使われているわけではありません。しかし日本の出版社はお茶タイトルにこだわったようで、日本語タイトルは全てお茶を使っています。そして2018年発表のシリーズ第19作の本書ですが英語原題はセイロン・ティーは使われておらず、「Plum Tea Crazy」です。だけど英語原題が「Steeped In Evil」(2014年)のシリーズ第15作を国内で「プラム・ティーは偽りの乾杯」というタイトルにしたもんだから本書の日本語タイトルにはさすがにプラム・ティーは使えなくなってしまいましたね。内容の方は序盤からセオドシアが犯人と思われる人物を追跡し、その後も次々と事件が起きる展開でサスペンスは十分です。過去の恋人たちは物語の添え物程度でしたが、今の恋人のライリー刑事からはちゃっかり捜査情報を入手して探偵活動もますます充実、逃げる容疑者もいれば押しかけてくる容疑者もいたりとにぎやかです。それだけに決着が残念レベルなのが惜しいです。終盤になって新証人が登場して都合よく犯人の嘘を暴き、まだ証拠として十分と思えないのに犯人が馬脚を現して強引に解決されてしまいます。いくつかの小事件も同じ犯人の仕業なのかはっきりしません。
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