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ミステリの祭典

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堕ちた天使と金色の悪魔
松浦純菜・八木剛士シリーズ

作家 浦賀和宏
出版日2007年09月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2019/03/13 22:01登録)
銃撃されても死なない、怪我もしない、傷つかない。この不死身の力を武器に、自分を虐めてきた人間への復讐を果たした“奇跡の男”八木剛士に訪れる、これまでと一変した日常。彼はもう、昔の姿には戻れない…。自分に好意を寄せる、金髪の美少女・マリアと唯一の理解者である松浦純菜の間で揺れ動く剛士。彼が選んだ道は、新たなる悪夢へと繋がっていた。
『BOOK』データベースより。

『どん兵衛天ぷらそば』、いや、この地域では関西圏で出汁がちょっと薄めだから『緑のたぬき』にしよう。封を切り出汁を入れ生卵を割り落とし、天ぷらは後乗せ、ではなくそのまま。お湯を卵の上からそっと流し込む。そして3分待って・・・。作者が他のカップ麺でも色々試した結果、生卵には天そばが一番合うそうなのでそれを信用して、自分も試してみたいと思います。

どうでもいい話をしました。さて本作、これも言わば繋ぎとしての価値しかないと思います。確かに物語は少しだけ進展しますが、それはあくまで八木が純菜とマリアの間で揺れ動く心情を中心に、三角関係(四角関係?)が描かれるもので、事件は起こりません。まるで毛色の変わった恋愛小説の様相を呈しており、ミステリとも言えない感じになってしまっています。まあ八木の進化した姿を目の当たりにすることはできますし、これが青春なんだろうなとも思いますが。
一体どこに向かおうとしているのか、依然全貌が見えてきません。最後に殺人事件らしきものの予告がなされますが、乞うご期待ということで、ラスト二作どう収拾を付けるのかが見ものです。尚、一作とばしていますが、こちらは純菜目線で描かれた前々作の裏側のようなものらしいので、読まなくても支障はありませんでしたね。ちなみにタイトルにやや違和感を覚えますが、何か意味があるのでしょうか。

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