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ミステリの祭典

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さよなら純菜、そして不死の怪物
松浦純菜・八木剛士シリーズ

作家 浦賀和宏
出版日2006年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2019/03/11 22:11登録)
思い出せ、あの日の屈辱を。不登校になるまでに受けたはずかしめの数々を。唯一の心の支えだった愛する純菜。彼女と結ばれることがもはや不可能なら、俺にはこれ以上失うものはないのだ。『この恨みはらさでおくべきかリスト』に載ったすべての連中に復讐の鉄槌をくだすときがきた。
『BOOK』データベースより。

こうしてシリーズ物を立て続けに読むと、内容に既視感を覚えたり、物語の本流があまり変化しないと、どこからどこまでが何巻か不明瞭になったりして、直近の作品でさえ何がどうだったのかはっきり思い出せないことがあります。歳のせいか、私の脳細胞の死滅が速過ぎるせいなのか、まあ言い訳ですけど。

さて気を取り戻して本作ですが、漸く本筋に光が見えてきます。マリアと新たな少女の登場、八木を付け狙うスナイパーとの対決、そのスナイパーの背後に見え隠れする組織の存在、そしてついに覚醒する八木の<力>。これで終末に向かう要素は揃ったと見て良いのではないかと思います。中でもやはり印象的なのはラストの復讐劇ですね、ニュー八木剛士の誕生はこれまでの物語を一新するのでしょうか。
ですが、やはり純菜が出てこないと物足りないですね。確かにマリアは個人的に純菜より好感度は高いですが、南部の部屋で純菜を含めた仲間たちが揃って青春を謳歌するシーンが癒されるだけに、それがないとなんだか詰まらないです。

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