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ミステリの祭典

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八木剛士史上最大の事件
松浦純菜・八木剛士シリーズ

作家 浦賀和宏
出版日2006年08月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2019/03/08 21:40登録)
不死身の“力”を宿す奇跡の男―八木剛士の心にくすぶり続けるのは、デタラメな世界への激しい呪詛。学校では凄まじい虐めを受け、謎のスナイパーには命を狙われるという生き地獄の中で、初めて手に入れた“恋”という名の青春!唯一の救済者・松浦純菜への想いを募らせすぎた妄想は、ついに脳外へ…。そして事態は急展開!急旋回!急降下!?八木剛士に訪れた史上最大の事件とは。
『BOOK』データベースより。

タイトル負けしていますね。もはやミステリとも呼べないですが、次作への繋ぎのようなものでしょうから仕方ないですか。ほぼ全編八木がクラスメイトに虐められる様子と、その都度の八木の内面が描かれていますが、可哀想とはならないです。何故なら八木自身も心の奥に全員ぶっ殺してやるとか、地球上に俺と純菜の二人だけになればいいのにとかという思いがあるから。外見のみならず中身も醜い男、ダーティヒーロー八木。
ただ、次回作が気になって思わず読んでしまう、しかもそれなりに面白いというのが偽らざる心情なのです。サーガですから。しかし、この史上最大の事件、これが問題です。八木がとんでもない事件を起こす訳でもなく、かなり拍子抜け。結局最終巻まで読んでみないと本作の真価は分からないかもしれません。

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