もう一人のアン |
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作家 | スーザン・ジャフィー |
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出版日 | 1987年01月 |
平均点 | 6.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 6点 | 空 | |
(2020/12/14 23:16登録) 作者は、巻末解説によると出版社の編集責任者兼副社長だそうですが、その人のデビュー作は異常心理サスペンス。同姓同名(ミドルネームにNが付くかどうかだけの違い)の人物への嫉妬というアイディアを突き詰めていった作品です。最後近くなるまでは、この2人の女を巧みに描き分け、非常に面白かったのです。 しかしクライマックスに向かうあたりからが、不満になってくるのです。同姓同名の2人と関係することになった弁護士アーサーが、加害者が誰であるかに気づく段取りがあっけなく、またその後の「罠」の部分も、何が起こったかを明確に書かない手法は、成功しているとは思えません。そもそもこのアーサー、現在証拠がないから行動しないなんて、依頼人に有利な証拠を見つける(あるいは事実を解釈し直す)のが仕事である弁護士としては失格です。まあ彼の職業設定を変えていれば済む話ではありますが。 |