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ミステリの祭典

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古書屋敷殺人事件
女学生探偵シリーズ

作家 てにをは
出版日2014年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2019/02/15 22:13登録)
推理小説好きな高校2年生のひばりは古書店を営む枯鳥らと山あいの旧家へ。そこは大量の古書に埋もれた古書屋敷だった。その古書の買い取りのため、せどり師らと競って本の査定を始めるひばりたちだが、やがてひとつ目の殺人事件が…。女学生探偵・花本ひばりは事件を解決できるのか!?そのとき偏屈作家・久堂蓮真は!?大人気ボーカロイド曲「古書屋敷殺人事件」を作者が自らノベライズ!女学生探偵シリーズ小説版第2弾!!
『BOOK』データベースより。

物語は横溝正史の流れを汲むものと言ってよいでしょう。ただ、雰囲気などは文体が軽いので、陰惨な連続殺人が起こる割には禍々しさは感じられません。しかし、陸の孤島と化した村で起こる王道を行く本格ミステリだとは思います。見立て殺人、首なし死体、因習の残る山村、古書をめぐる悲劇などのガジェットを詰め込んだ、いかにもな設定、ですが、それなりに瑕疵はあります。しかし、目新しさはないものの、作者なりに頑張って書いたことは認めなければならないでしょうね。

フーダニット、ハウダニット、ホワイダニットは一応クリアしていますし、終盤の畳みかけるような展開は読み応えがあります。動機に関していえば、やや理解しがたいものではありますが、それほどの疵にはなっていないと思います。
個人的には正直期待を上回るというわけにはいきませんでしたが、突っ込みどころはあるにせよそれなりに読める作品だという感想を抱きました。

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