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ミステリの祭典

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ガール・イン・ザ・ダーク 少女のためのゴシック文学館

作家 アンソロジー(国内編集者)
出版日2018年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 まだ中学生(仮)
(2019/02/11 10:45登録)
少女をモチーフに、恐怖感が漂う文学作品を集めている。
前回評した「猫のまぼろし、猫のまどわし」に収録されている「古い魔術」を訳した西條八十は歌謡曲の作詞家として有名ですが、ここに収録されている「トミノの地獄」という詩が怖い。
また、少女たちが集団で夜、家を抜け出して闇の儀式を行っているのではないかという、大人たちの疑惑の行き着く先を探った、スティーヴン・ミルハウザーの「夜の姉妹団」は、面白いところへ読者を連れていく。藤野可織の「ファイナルガール」は、殺人鬼を殺すことを使命として引き受けた少女の疾走の記録ですが、途中からの思いがけない展開とエンディングが切なくも快い。
その他、佐藤弓生が選んだ短歌と、そこから想像した短い物語、最果タヒの詩などユニークな作品が収められている。

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