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ミステリの祭典

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猫のまぼろし、猫のまどわし

作家 アンソロジー(国内編集者)
出版日2018年08月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 まだ中学生(仮)
(2019/02/09 10:38登録)
パート1は、萩原朔太郎の「猫町 散文詩風な小説(ロマン)という、街路に猫が充満する街を描く幻想的な短編を核に展開する。ブラックウッドの「古い魔術」は「ねている大猫そっくり」な格好の町に魅入られて、ホテルの女主人と、その娘に愛されるという、朔太郎の作品に似た中編。江戸川乱歩の「猫町」は、これら2編をめぐるエッセー。そして旅好きの漫画家つげ義春が、朔太郎の短編を読んだ時の体験を、旅先で思い出してつづったエッセー「猫町紀行」が、このパートを締めくくる。
パート2は、現実と幻想の間を行き来する猫についての短編やエッセーなど7編。パート3は、おどろおどろしい絵物語「鍋島猫騒動」から始まって、英国の外交官ミットフォードが、その怪猫の話を英語で紹介した「ナベシマの吸血猫」や、アイルランドの作家レ・ファニュの妖猫小説「白い猫」など、海外へ視線を向ける。サービス精神たっぷりのマニアックなアンソロジー。

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