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ミステリの祭典

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三度目の少女

作家 宮ヶ瀬水
出版日2018年08月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2018/11/02 22:22登録)
大学生の関口藍は、前世・前前世の記憶を所持して生まれてきたという少女・伊藤杏寿と出会い、生まれ変わりを防ぐ手助けをしてほしいと頼まれる。情報を得るため、前前世の少女・木綿子の生家を訪ねた藍たちは、そこで謎のポルターガイスト現象に遭遇する。その翌朝には当主の毒殺死体が発見され、現場には木綿子の署名が残されていた。三十二年前、彼女は何者かに殺害されたらしく…。
『BOOK』データベースより。

帯には『転生』×『幽霊』×『謎解き』と謳っていますが、それらを上手く融合させた本格ミステリだと思います。
また、巻頭に「この物語において、以下の条件を真とする。『この世には超常現象が存在する』」とあります。よって、この物語は特殊ルールを理解したうえで読み進めなければなりません。しかし、特別難しく考える必要はなく、作者が導く道を辿ればおのずとその世界に馴染むことができます。

アイディアは良いと思うんですが、やはりミステリとして、特に殺人事件における何かが不足している気がしてなりません。道具立ても今ひとつ、動機も平凡で犯人の意外性なども見られません。ただ、確かに生まれ変わりや霊の存在がなければ成り立たない作品であるのは間違いなく、その意味での作者の腐心は評価しなければならないでしょう。

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