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ミステリの祭典

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ミステリ講座の殺人
ハントゥーン・ロジャーズシリーズ

作家 クリフォード・ナイト
出版日2007年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2014/08/15 16:37登録)
(ネタバレなしです) 米国のクリフォード・ナイト(1886ー1963)は米国本格派推理小説黄金時代の1937年にデビューした作家で、ハントゥーン・ロジャーズを名探偵役にしたシリーズ作品を年2作のハイペースで次々に発表しました。1940年代後半に本格派の人気がなくなると非本格派路線へと作風を変えたところは同時代のヘレン・マクロイやパトリック・クェンティンと共通しています。1937年発表のシリーズ第2作である本書を読む限りでは謎解きに関係のない要素は最低限の描写にしようており、例えば探偵役のハントゥーン・ロジャーズは英文学教授という設定なのですが文学に関する話を全くしないのです。同時代のファイロ・ヴァンスやエラリー・クイーンなどやたら文学作品からの引用を連発する探偵とは大違いです。そのためか文章が特に上手いとも思えないのですが回りくどい表現も一切ないため意外と読みやいです。冒頭で「29の手がかり」があることを宣言し、巻末には手がかり索引を配置しているガチガチの本格派推理小説です。

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